認知症予防のさんぽ道

認知症研究者・医師が発信するホットな情報

認知症

黒糖の成分オクタコサノールの意外な効用とは

黒糖というと沖縄や奄美大島などの黒糖のお菓子を思い出します。私は最近、黒糖のお菓子ー黒糖ピーナツなどを気に入って食べています。 黒糖はミネラルを多く含んでいて健康にもよいということですが、それ以外にも注目すべき成分として、オクタコサノールと…

コーヒーに含まれる成分ゲニステインと認知症予防

最近、エスプレッソコーヒーの抽出物が、アルツハイマー病の原因物質の一つタウタンパクの凝集を抑えるということが報告されて、話題になっているようです。この論文はイタリアの研究者によるもので、主に試験管内での実験をしているので、その結果をすぐに…

楽器の演奏をしている人は認知症リスクが低下する

音楽、特に楽器演奏が認知症予防に役立つということがよく言われるのですが、そのことを前方視的に調べた研究が3つくらいあります。日本の研究グループは、その3つの研究をまとめて統計学的な解析をして、昨年論文を発表しています。それによると、2つは米…

シイタケに特有な成分エリタデニンの効能

先日、姉妹ブログの方できのこの成分エルゴチオネインについて書きました。エルゴチオネインはヒラタケに多く、エリンギ、シイタケにもかなり含まれているということです。 一方、シイタケに特有の成分として、エリタデニンという活性物質が知られています。…

一日の歩数は認知症予防に関係がある

認知症の予防法として運動や散歩はとても重要です。最近、一日の歩数と認知症の発病頻度には関係があるという興味深い報告がなされました。 これは、英国で行われた研究で、著名な国際誌(JAMA Neurology)に今年発表されました。この研究では、78,430人の成…

パソコンやインターネットを使う人は認知症になりにくい

私は診察の時に(特に初診の場合)、携帯電話の使用とパソコンの使用について尋ねるようにしています。携帯やパソコンでメールができるかできないかは、認知機能を推測する目安になるという気がします。 では、パソコンやインターネットを使っていることが認…

レビー小体型認知症とパーキンソン病認知症はどう違う?

レビー小体型認知症は、アルツハイマー型認知症に次いで多いと言われる認知症で、脳の神経細胞の中にレビー小体という円形の異常な沈着物が溜まることが発病の要因と考えられています。レビー小体型認知症は、症状が短い期間で変動すること、幻視などの精神…

カロテノイドの摂取と認知症予防

私は診療をしていて、認知症と診断される方に栄養バランスに気をつけていない人が多いような印象を持っています。栄養素の中でも、カロテノイドは、高い抗酸化力を持つので、重要なものであると思います。 アルツハイマー病とカロテノイド摂取の関係を示唆す…

認知症と遺伝

アルツハイマー認知症は遺伝するの?と医師にきいてもあまりはっきり答えてもらえないのではないでしょうか?家族性のものはごく一部で、そのほかに遺伝的危険因子の主なものとしてアポE4があります。

タバコは認知症のリスク

認知症予防に禁煙は重要なことというのは、よく知られています。一般的に、タバコをすう人はすわない人より認知症になるリスクが高いので、そう言われるわけです。それでは、MCIの人が、認知症に進むことに、タバコは影響するでしょうか。そこにもタバコは影…

味覚と認知症

患者さんの家族の話として、「最近料理の味つけがおかしくなった」ということはしばしばあります。認知症の症状の一つに、味覚異常があり、その症状のため、味付けが濃くなってしまうということのようです。濃くなるだけでなく、味のバランスとか、調味料の…