認知症予防のさんぽ道

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一日の歩数は認知症予防に関係がある

認知症の予防法として運動や散歩はとても重要です。最近、一日の歩数と認知症の発病頻度には関係があるという興味深い報告がなされました。

これは、英国で行われた研究で、著名な国際誌(JAMA Neurology)に今年発表されました。この研究では、78,430人の成人(平均61才)について、7年間近く追跡しています。参加した人は手首センサー(スマートウォッチ)をつけて生活していました。

その結果、一日の歩数と認知症(すべての原因による)の発病頻度には非線形の関連性があり、一日の歩数が9800歩の時にそのリスクが最小(約50%低下)になっていました。歩数が3800歩だとリスクが約25%低下していました。

この研究から歩数が一万歩を超えるとかえって認知症予防効果が少なくなること、5千歩以上1万歩未満が予防効果が高いということがいえそうです。歩数についても、過ぎたるは及ばざるがごとしということのようです。

歩数を記録することは簡単にできるので、ぜひおすすめしたいと思います。