認知症予防のさんぽ道

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味覚と認知症

患者さんの家族の話として、「最近料理の味つけがおかしくなった」ということはしばしばあります。認知症の症状の一つに、味覚異常があり、その症状のため、味付けが濃くなってしまうということのようです。濃くなるだけでなく、味のバランスとか、調味料の配合がわからなくなるということもあり、味付けがおかしくなってきたら、認知症のサインであることを疑うべきです。

 ある論文の報告では、塩辛さが認知症の軽度な時期にわからなくなるようです。甘さ、苦みは認知症がさらに進んできて、わからなくなる傾向があるといいます。料理を作ることは認知症予防になるといいますが、味覚が衰えないようにすることも大事なことかもしれません。