認知症予防のさんぽ道

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タバコは認知症のリスク

認知症予防に禁煙は重要なことというのは、よく知られています。一般的に、タバコをすう人はすわない人より認知症になるリスクが高いので、そう言われるわけです。それでは、MCIの人が、認知症に進むことに、タバコは影響するでしょうか。そこにもタバコは影響します。すなわち、タバコをすうMCIの人は、すわないMCIの人より、認知症に進みやすいということが示されています。

 タバコが脳にとって良くない理由の一つに、脳血流への影響があります。喫煙者がタバコをやめた場合、脳血流量がふえるというデータがあるそうです。(国立循環器病研究センターのHP中の図5http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/general/pamph18.htmlつまり、タバコによって脳血流がへっていたといえます。それだけ、タバコがよくないとわかっているのに、なかなか禁煙は難しいのが実情です。理屈ではわかっていてもやめられない方は多いと思います。やめるためには、なんらかのきっかけが必要なのでしょう。

きっかけは人それぞれなのでしょうが、何らかの病気をして、タバコをやめる人は多いと思います。タバコの害を実体験することがきっかけになりえます。しかし、それまで待っていては遅いのではないでしょうか。やはり、タバコの害について、自分に実際ふりかかることを想像すること、やめた時にする何か別のことを用意しておくことが必要なのかもしれません。上記HPに禁煙の方法について詳しい記載があります。