前回と前々回に、イカとイカ墨にはタウリンが多く含まれるということを書きました。では、タウリンは、それぞれどのくらい含まれているのでしょうか。イカの種類としては、最もポピュラーなものがスルメイカということで、このイカに絞って調べてみました。スルメイカ自体に含まれるタウリンの量は 350~360mg/100g というデータがでています。
一方、スルメイカのイカ墨に含まれるタウリンの量を調べたデータはほとんどないようです。しかし、1998年の東京水産大学からの報告(いか墨、たこ墨のエキス成分ならびに抗菌性に関する研究、日本調理科学会誌 31巻3号)によれば、374mg/100g となっていて、スルメイカそのものとほぼ同じ量なのです。
私もこのデータをみて、驚きましたが、やはりイカ墨にはタウリンが十分に入っているということがわかります。
結論として、イカ自体とイカ墨の中に含まれるタウリン量は同等と考えられます。