認知症予防のさんぽ道

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ルテインの多い野菜について

前回の記事で、βカロテンについて書きました。βカロテンなどの一群の天然色素物質はカロテノイドと呼ばれています。最近の研究では、カロテノイドの摂取量が多い人は、アルツハイマー認知症に罹るリスクが低下するということが報告されています。やはり、抗酸化物質としての効果が大きいと思われます。この研究内容については、アルツハイマーよもやま話の方で、記事を書きたいと思っています。

ところで、カロテノイドの中で、βカロテンほど知られていないのですが、ルテインという色素があります。ルテインは、眼の水晶体、黄斑部に多く含まれていることから、視覚機能に重要なもので、白内障などの目の病気の予防にも役立つといわれています。そして、抗酸化力を備えており、認知症予防のためにも、多く摂取したい栄養素といえます。

さて、ルテインを多く含む野菜に、どのようなものがあるでしょうか?ルテインは一般に黄緑色野菜に含まれていますが、特におすすめはやはりほうれん草です。それから、小松菜は、ほうれん草より多くルテインを含んでいるそうで、おすすめできます。ブロッコリーも多い方ですが、ほうれん草の5分の1程度となっています。

余談になりますが、パプリカの赤、オレンジ、黄の3種では、βカロテン、ルテインの量が異なり、赤はβカロテンが多く、黄はルテインが多いそうで、オレンジはその中間だということです。

 

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